パクリの技法

 

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今まで真似をする事に消極的でした。

なんだかネガティブなイメージを持っていたので、良い物を見たり聞いたりしても真似ることを避けてオリジナルを探すんですが上手く行くことは希でした。

模倣の経営学

面白いよとお勧めされた、この本を読んで今まで囚われていた真似に対する消極的な気持ちが消え、今後は良いと感じる物は積極的に真似して見ようかと心境が変化しました。

勿論、丸パクリは心理的にしんどくなるので、異なる業種や仕組みからヒントを得ると言う事です。

良い物は真似されて普通だし、だれも見向きもしない物に良い物は有りません。

本業のエンジニアリングでも、一目見て外観で真似出来るアイデア商品なんかは速攻リプレイスされちゃいます。 ですので、形が機能を表して速攻真似される物は仕方無いと諦めます。

しかし、例えば約1kgの部品が年間で1800t流動する装置を作る時などは、過去の経験をフィードバックしたデバイス設計を行うので見た目だけでは分からない細やかな小技を盛り込みます。

何らかの技術的な意図があって形状を決めて行くのですが、意図をくみ取らずに何となく見た目を真似すると、寿命が短かったり、製品が詰まったり、騒音が多かったりと何らかの不具合が露見します。

なので、単にコピーをするにもセンスと技量が必要と言う事でしょうか。

経験やノウハウを詰め込んだ機械装置は部品に分解しても、設計の意図を解読しないと完コピしなければ同じ性能は出ません。模倣のハードルがとても高いです。

特に摩耗した機械装置の部品製作などは、経年摩耗により図面が役に立たない場合が多く、原寸を測定しながら設計者の意図を想像する技量が必要になります。(私の得意分野)

サイクロンのコンセプト

私の開発したサイクロン燃焼も、全くのオリジナルでは無く基本のコンセプトはエンジニアリングの仕事で得た物です。

お手本となったのは形状も大きさも全く異なる都市ガスの焼却バーナーでした。可燃性ガスを空気と混合させ高温を発生させると言うアプローチを薪ストーブの燃焼に転用する事で過去には無い燃焼を可能にしました。

 

そして、燃焼ガスの燃焼温度を維持するコンセプトは過去にランプ製造メーカーに勤務していた時に経験したデバイス製造の経験を思い出して転用したのです。

ランプの端をカットしてガラスで封止する工程で、水素バーナーを使い800℃以上の高温を数秒間保持する条件が求められました。しかし、ろうそくの炎の様に水素バーナーの炎を天井に向けて放出するだけでは、要求の温度を作り出す事が出来ませんでした。

そこで、火炎上端にスプーンの様な遮熱板を設置して、炎と遮熱板の間にランプを供給することにより問題を解決出来ました。ここで重要なポイントは、熱は障害物が無いと高温であれば高温であるほど高速で上昇して行くと言う事です。

 

また、韓国のオンドルや欧州のメイスンリヒーターに導入されている燃焼ガスの抵抗装置もヒントになっています。

改めて振りかえってみると、過去に経験した色々な知識が混ざり合ってサイクロン燃焼のコンセプトを思いついたと再確認出来ました。

まとめ

今まで直接的に問題解決のヒントを求めると、残念ながらヒントを得る事が少なかったです。

しかし目的を定めること無く、なにげ無く目にした光景が全く関係の無い場面で役に立つ事が多いです。

なので、自分の狭い業種にこだわるのでは無く、全く知らない業種や世界に飛び出し知見を広めることは効率の良い自己投資なのかもしれません。

 

 

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