2017/11/14

私はストーブだin広島 2017 

 

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2014年に観客として訪れた広島で開催された 「私はストーブだ」 と言う一風変わった名前の薪ストーブイベントに今回は出展者の立場で広島まで赴きました。

感想を一言で言うと、薪を燃焼させる行為に色々なアプローチが有って大変勉強になりました。

ガスボンベロケットストーブ

開催期間中、一番衝撃を受けたのは、ガスボンベを改造して作ったロケットストーブです。

何が凄いって、これ以上省きようが無い位シンプルだったのです。

ガスボンベが2個並列に並び、炎の通り道をパイプでつなぐ。 以上!

ロケットストーブの教本では、燃焼炎が流れる場所は断熱材で保温しましょうと紹介され、私を含め多くの人が断熱がデフォルトだと思っている常識を軽々と打ち破る、まさかの無断熱。

通常で有れば2重断熱煙突で保温されている部分をホームセンターで販売されているシングル煙突のみと言う割り切った男仕様に感動しました。

私はネットや本に乗っている情報を実用上問題が無ければ無批判に正解だと解釈してしまうのですが、目の前にある薪ストーブは無断熱でしっかりと燃焼していました。

そして、とても暖かい。

燃焼室と放熱部分の並列レイアウトは他のロケストでも採用されており、私が作っている一体型のロケットストーブより排気する力が強い様に感じました。

あくまで推測ですが、放熱部分の内部には余計な障害物が無い為に、気体の抵抗が少ないから排気する力が強いのでは無いかと考えます。

極限まで無駄を省いたそのフォルムとコスト管理には脱帽するしか有りません。

いやー素晴らしいものを見せて貰いました。

欧州と韓国の蓄熱アプローチ

欧州から米国に紹介された石作りの薪ストーブ。その名も「メイスンリヒーター」

実際にペチカを運用されている岩手からお越しの深澤さんの話と、韓国で導入されているオンドルとの講演を聞く事が出来たのもラッキーでした。

発祥の地域は違えど両者ともに、薪で発生した熱量を石や土に蓄熱し、大きな温度変化を起こすこと無く緩やかな暖房が継続する様に考えられていました。

そして、似ているけれど異なる両者の良いことを掛け合わせて、更に良い物に改良出来ない物かと思うので、覚えている範囲で両者の比較から私なりのアイデアを書き留めます。

薪をガス化して超高温を発生させるメイスンリヒーター

 

[xntrek] via Visualhunt.com / CC BY-NC-SA

構造はメイスンリヒーターの米国協会で発売されているマニュアル本が有るので参照下さい。 興味が有る方はメールで問い合わせるとすぐに返事が返ってきます。

支払いはペイパルで、私が買った時は1.3万円くらいしました。

私の認識では、メイスンリヒーターは薪をガス化燃焼して1000度を超える高温を作りだし、その燃焼ガスを石で吸い取って蓄熱すると言う物です。

ここで薪のガス化と言う言葉が重要になってくるのですが、薪が燃えて発生した煙や可燃性ガスを高温下で再燃焼させることです。 煙すら燃焼させるので排気ガスもクリーンになり、米国の厳しい大気汚染基準を満たすモデルも存在します。

木材から発生する可燃材を可能な限り熱に変換し、石に蓄熱。 なので蓄熱する体積が重要で米国協会の自主基準では800kg以上の物がメイスンリヒーターと名乗れます。

そして、ダンパーの存在を忘れてはいけません。

蓄熱型ストーブは蓄熱体に貯めた熱を緩やかに室内へ放出するので、ストーブにダンパーが無ければせっかく石に貯めた熱が空気を暖め、煙突の内部に上昇気流を発生して屋外へ放出されてしまいます。

蓄熱ストーブの勘所は

  1. 一気に高温燃焼して燃やし尽くす
  2. 発生した熱量を石にため込む
  3. 暖まったらダンパーを閉じて野外への上昇気流放出を止める

このような感じだと理解しました。

特にダンパーの設置と蓄熱の重要性が大きな気づきです。

オンドル

オンドルを実際に作っている方々のお話だったのでとても具体的でした。

オンドルも薪を燃やして燃焼した熱を石に貯めて緩やかに暖房する物なので、メイスンリヒーターとアプローチは同一でしょうか。

焚き口から緩やかに上昇気流が煙突に向かって流れる様に作られ、少ない薪で暖房出来る優れたシステムだと思うし、もっと簡素なものなら自社の工場に作って見ようかと思えるくらいハードルを感じませんでした。

今は床下からの湿気対策にビニールを敷き詰め、地面に断熱素材を敷き詰め、昔と比べて熱効率が向上しているのですね。

オンドルにも付いていて、話に出ていなかっただけかも知れませんが、メイスンリヒーターを参考にすると

出口にダンパーをつけるとより一層蓄熱性能が上がるのでは?

そして焚き口のレイアウト形状のブレークスルーが必要になるかも知れませんが、煙まで燃やし尽くす1000度まで燃焼温度を上げる事が出来ればより一層効率が上がるのかな?とも夢想します。

 

そしてメイスンリヒーター、オンドル伴に断熱2重煙突を使用するそうです。

まとめ

今回は印象に残っているガスボンベのロケットストーブと、初日あった2つの講演で記憶に残っている話を書き留めました。

ロケットストーブもメイスンリヒーターもオンドルも親戚の様なもので、身近な素材で気軽に暖房出来る様に発達したのじゃ無いかな。

今週から冬本番になるみたいなので、私はイベントの主催者石岡さんが作っていたヒートベンチを真似して工場の暖房に使って見ようと思います。

燃焼した熱を蓄熱するのであれば、薪にこだわる事は無くて

廃油ストーブ+石に蓄熱

灯油ストーブ+土に蓄熱

など、とにかく熱の発生と蓄熱を上手に組み合わすと、導入のハードルが一段と下がるんじゃ無いかと思いつきました。

そして自分一人だけでは考え付かない、色々な作品を見ることができて本当に勉強になりました。 一人では到底触れる事の出来ない知見を得る事が出来て良い刺激になりました。

 

 

 

 

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