クッキングロケットストーブの旅立ち
西濃運輸の営業所から、2年前に作って暫く使い込んだクッキングロケットストーブは熊本へ旅立って行きました。
去年から大型のストーブをメインに使っているから今は年に1度、味噌作りで豆を煮込む以外ずっと眠っているので思い切って手放しました。
新しいオーナー、オンドルワークショップで仲良くなったオハイオ君の元で活躍してくれると良いな。
過去の写真を確認すると、大きなオーブンと広い天板のレイアウトでお料理にとても便利だったのだと思い出しました。
今日はクッキングロケットストーブ製作の記事です。
興味が有る方はどうぞ記事を参考に製作にトライして下さい。
材料の拾い出し
総重量は140kg有るので、部品点数も多いです。
主に3.2mmの鋼材を曲げて部品を用意しました。
最初に作るのはオーブンスペースです。 燃焼によって発生した熱がオーブンの周囲を包み込む様に流れる設計です。
そして、なるべくオーブンへ熱を放出したいので調理部分の底面には断熱材を充填して2重底にしています。
右側の四角い穴からヒートライザーが立ち上がって来るのがよく分かると思います。
そして、オーブンが入る四角い穴を開けてオーブンスペースを溶接して行きます。
オーブンは大きなお鍋が入る様かなり大きな開口なので、お部屋の暖房などに使うのならオーブン扉を開けると素早く暖房出来ます。
そして、オーブンと平行して本体の燃焼室を作って行きます。
写真を見て思い出したのですが、角パイプを使わずにコの字曲げの板を組み合わせてJの字型のロケットストーブを完成しています。
この頃プリューベの写真集に影響されて脚の形状を真似していました。本体の外側に脚があるとぐらつかず安定するからお勧めです。
そして、お約束の燃焼実験。
とは言え普通のロケットストーブなので何事も無く綺麗な燃焼でした。
写真を見ると断熱されていない燃焼室部分だけが変色しているのがよく分かります。 燃焼室はすっごく熱かったな。
そして燃焼室部分にオーブンをドッキングしてオーブンの脚を設計します。
この写真を見る限り、プリューベのコンパスデスクを真似した脚を試していた様です。
しかし、結局落ち着いたのは普通に折りたたみができるシンプルな形状です。
塗装する前の写真だから良く分かりますが、オーブンの右側が熱くて鉄板の温度が高いのがよく分かります。
そして燃焼実験を行い、しっかりと温度が上がるのかチェックです。
お料理に大活躍
このストーブの特徴は料理に大活躍したことじゃ無いかな。
オーブンでピザを焼いたり、お肉を煮込みながら天板で御飯を味噌汁を作ったり調理を並行処理出来るから時短に便利だった。
例えば天板でお肉をざっと炒めてオーブンへ入れます。同時進行で天板では御飯と味噌汁を作ります。
確かオーブンに直接鍋を入れる事が出来る様にシェフの友人に相談してストーブの鍋を買った様な気がします。
後は火加減を見ながら20分で出来上がりです。
お皿に盛りつけるとランチの完成です。
他にもピザも作ったなー
最初は上からの熱が弱くてピザのチーズがしっかり溶けずに困ったのも今となっては良い思い出です。
チーズが溶けない原因を推測して改造し、改造の効果が出た時には嬉しかった事は今でも良く覚えています。
このストーブの経験で上面からもしっかり放熱する設計を意識する様になりました。
まとめ
写真を見ると忘れていた製作過程を思い出すので面白いですね。
今作っている物と形状は全く異なりますが、このストーブを作った経験が今の設計に活かされているので無駄な作業じゃ無かったです。
おぼろげな記憶では、1個だけの単品製作だから製作時間が凄く掛かったし自分が何を作りたいのか迷っていた時期だと思います。
もし次作るのならキャンプに持って行きたいので、こんな手の込んだ形状じゃ無く、もっと簡素で軽いストーブを作ろうと思います。