趣味は色々あるけれども、家庭菜園は趣味の中でも結構上位に位置する大切なタスク。
まず金銭的な話をすれば、投入する労力や資材を考えれば100%スーパーマーケットで買った方が安いのは断言できる。
店頭に並んでいる価格で新鮮野菜が入手できるって本当にスゴイシステムだと家庭菜園をして実感します。
でも、私は趣味と実益を兼ねた貴重な経験を積む機会だと思っているので今は有機農業の真似事を楽しんでいる。
散々な結果の初年度からの学び

今でこそ土壌酸性度を測定してPHを調整しながら作物を植える知恵を身に着けたけど、初年度は全く無知だったので近所の農業資材屋さんのオジサンが教えてくれるまま、化成肥料や石灰など畑に撒いて夏野菜を作りました。
科学的に設計された手法なので一応作物は出来ますが、何だか楽しくない。
もっと自然と一緒に循環するような畑を作りたいと思ったのが沼へハマる入り口だったのです。
有機農業って言うクリーンなイメージだけで2年目の畑を始めた僕は自然の洗礼をもろに受け、作物が青虫で全滅したり、ナスの根っこが十分育成せずに1回しか実を収穫する事が出来ないなど失敗の連続でした。
それでも、なんとか家族で楽しむくらいの収穫を得る事が出来た喜びが今に繋がっています。
有機農業って本当に難しいと思っていた時に、有用菌を利用したたい肥作りと、菌を直接畑に散布して有機物を分解するBLOF理論に出会ってから私の農業スキルが一気に向上した。
ここで一つ断っておきたいのが、有機農業の手法って本当に星の数と同じくらい手法があっておまけに正反対の事をやっても結構収穫量が取れるなんて普通にある。
なので、正解を探すのではなく自分が楽しんで過ごせる方法を見つける方が大事じゃないかと思うのが私のスタンス。
今の私のルーティンは
牛舎へ軽トラ山盛りの発酵牛糞を買いに行く。
ホームセンターでも売っているけど、牛舎へ直接回に行けば軽トラにコンパネを立てて山盛り積んで貰ってもたったの1000円。 しかし、発酵していると言えどもまだ熟していないから、米ぬかやバークなどと混ぜ合わせてぼかしたい肥の元を作りスターターの菌にウエタラボのパクーを使えば、元気いっぱいの微生物があっという間に発酵を始めて半年後にはとても良いたい肥が出来上がるのです。
菌にに有機物を分解してもらうのは肥料だけにとどまらず、施肥を終えた畝に酵母菌や納豆菌、乳酸菌を200倍に薄めて散布する事でコンクリートの様に硬かった畑の土がとても柔らかく変化してゆくのがとても面白い。
実戦で身につく感覚

状態の良い土壌を求めて試行錯誤を行い、何度も失敗を積み重ねる事で自分なりに上手く行く型みたいなものが分かるようになって来た。すると、初年度は病気に全滅しかけた玉ねぎがすくすくと育ち。

5月に収穫してから冬まで半年間玉ねぎを楽しむことが出来たり。

夏は食べきれないほどスイカを収穫したり

ナスなんて春先に植えて冬に枯れるまで5回も収穫できるようになりました。

冬野菜への植え替えの時ナスの根を確認すると、今まで見たことが無いくらい太くて緻密に根が育っていました。

いま丁度玉ねぎの苗を植えて1か月経過したのだけど、過去最高にすくすく成長している。

冬野菜たちは、土がやわらかく栄養一杯なのが効いているのか筋が全くなく、固い土壌で育てていた時は葉っぱにトゲが有ったのに今は全くなくて肉厚な葉っぱを漬物にすれば全ておいしく頂けます。
野菜は植えてからの管理で大きく育てる方法もあるのでしょうが、私は野菜が育ちやすい土を作る事が仕事の8割を占めていると考えるのでとにかく土の手入れが好きです。
冬野菜を植えるのであれば7月から仕込むし、夏野菜の準備は4か月前から準備を行っている。
なので、収穫する時だけに焦点を合わせれば上手く行っているように見えるけど、じつは半年前から準備した結果が表出しているに過ぎない。
そして、畑って人間の都合なんて全く関係ない自然のサイクルにこちらが合わせて行かないと上手に成長しない所が楽しい。
いくらyoutubeや情報を読んでも、こればかりは実践を積み重ねて自分の中で経験を積み重ねないと上達しないのはストーブの製作と似ているところが有る。
当たり前の事だけど、自分で土を触りながら野菜を作る中で
土壌と種だけで食物が出来るって本当に素晴らしい事だと感じるし、今は分業により食品の生産者と消費者が分離してしまっているけど実はとても大切な感覚では無いかと思う。
だから時間の都合がつく限り、子供達にも畑を手伝ってもらって食品を自分の手で育てる楽しみや失敗した時の悲しみを味わってほしいと願っている。
長期的な視点に立てば、上手く行ったことよりも失敗したことの方が後になって良い教訓となるのでこれからも楽しみながら野菜つくりを継続して行こうと思ってます。

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