蓄熱式サウナストーブの試作

前回のブログではカマドの製作について記事を書きました。
カマドで使用する耐火煉瓦の質量では保持できる熱量が少なくてサウナで要求される温度レンジまで昇温する事が困難だと判断し今回の改良に着手。
耐火レンガが冷めきってから早速解体を開始し、30分もかからず分解が終了。
単にレンガを積み上げる方式のメリットは、作りながら簡単に形状を変更できるところであり、私は火を入れてからサーモカメラで熱の分布変化を観察する事で効率の良い形状を探る事が好きです。
薪ストーブや蓄熱ストーブについてはある程度の知識を持っているけど、使用用途が異なれば求められる出力も異なるし特にサウナは強烈な輻射熱を継続して放出する必要があるのでストーブとは異なるアプローチが必要なところが面白い。
そして幸いなことに私は薪ストーブに関する予備知識があるので、芯をとらえた改良を行うアイデアを生み出すことが出来る。

改善した形はバッフルを備え、燃焼した炎が燃焼室上部のレンガを設置した膨張室を通過して煙突へ煙が抜ける形状としました。
新規開発は考えても答えが出ない場合が多いので、いつも方向性だけ決定した後実験を行って推論の確認を行い、徐々に製品の精度を高めて行く手法を採用してます。
実験の結果、今回のストーブは良い感じに燃焼してくれたので向かうべき方向性は固まりました。
煙突を取り付けたのでカマドの時と燃焼室の炎の勢いが全く異なり、効率よく燃焼ガスが燃えてくれるので煙の発生が非常に少ないことがお気に入り。

数時間燃焼して蓄熱した後、煙突を取り外してレンガで蓋をしたところへテントを移動してサウナの感じを確認。
テントはイベントに使用するワンタッチテントを利用しているのだけど、これが偶然使い勝手が良いかった。 なぜなら、サウナで使用する暖気は天井付近に滞留するので天井が低い方が有利であり、イベントテントは足位置のアジャスターを備えているので丁度良い高さで運用が可能。
ドーム型やイベントテントでは屋根高さを調整できないけど、ワンタッチタープ特有の構造が偶然良い感じにハマってくれました。

天井のレンガを取り外すと、久米屋さんで感じたムワッとする熱気がたまりません。
早速ヤカンに入れた水を掛けてロウリュウすると、まさに蓄熱サウナ。
テントでも十分蓄熱式スチームサウナを運用出来る事が判明しただけで実験は大成功。
しかし、初回から全てうまくいく事なんて全然なくて、不満点が幾つかありました。その中で一番大きな不満点は輻射熱量が不足していると感じます。
現状でも別に悪いわけでは無いし、単に好みの問題なのですが火を消した直後のグワーッと地肌に突き刺さる強烈な輻射熱を楽しんだ後、ロウリュウを行いながら徐々にぬるくなってゆくサウナを私は楽しみたいのです。
そういう訳で、次回はレンガの量を増やし、燃焼室のレイアウトも変更して、さらに蓄熱材の容積も増やして理想の形を目指してゆくと決定。
しかし、ヒミエルの製作も抱えているので蓄熱ストーブの設計に使用できる時間に限りがあるのが目下の悩み。