木材をふんだんに使った新居へKD01を納品
今年1台目となる納品を無事に終える事が出来ました。
予定では金曜日をメインに設定し土曜日を予備日にしていたのですが、天気予報によると金曜日が雨だったので施主様にお願いの上。急遽予定を前倒しして木曜日のお昼から納品を実施しました。
初日
軽トラの車種は変わっても作業内容は変わることなく、ラダーレールを使い慎重にお部屋へ搬入です。
この日の為に練習したジャッキダウン工法での荷下ろしを試そうと思っていたのですが、施主様のご要望により炉台に石を追加してかさ上げでの設置をご相談されたので急遽チェーンブロックでの吊り下げに工法を変更しました。
吊り下げでの施工は想定していませんでしたが、有り合わせの道具で何とか所定の場所に設置出来ました。
写真では分かりにくいですが、炉台の上に5㎝の石を置いてかさ上げしてます。
たった5㎝の段差ですが重量が300㎏近くある製品なので、少しの段差でも乗り越えるのがしんどくベニヤ板や鉄板を上手に使いスロープを作って段差を乗り越えて行きます。
そして設置したのは良いのですが、結構石がガタつくのが気になっていると施主様からやっぱりやめる事は出来ますか?とご相談頂いたので再度吊り上げて敷いてある石板を撤去。
やはりこの状態の方が安定感が有ります。
そして本体側面の煙突をセットして初日の作業は終了です。
翌日の天気予報はお昼から雨なので、雨が降るまでの間に屋根での作業を終えるかが勝負の分かれ道。
煙突施工
2日目は屋根に上って煙突の設置を行いました。
先ずはチムニーボックスの上を塞いでいる波板を取り外して、金具を設置します。
水平器をセットして取り付け確認しながら固定するので、水平もバッチリです。
その上にフラッシング固定金具を取り付けるのですが、ここで問題が発生です。
屋根工事は大工さんがしっかりと指定寸法通り仕上げて下さっていたのですが、板金屋さんまで連絡が通っていなかったのか屋根材の折り返し部分が邪魔で外寸が指定サイズより大きくはみ出してしまい、そのままではフラッシングを取り付ける事が出来ません。
施主様に相談すると、ともかく不都合の無い範囲でカットする事に話が落ち着き、余分なリブをカットすると伴に、飛び出した折り返し部分はハンマーで叩き込んで曲げる事で雨漏りの原因を作る事を避けました。
せっかくカシメを抱き込んで防水しているのに、コーキングに頼る施工はなるべく避けたいのでベストな選択だと思います。
ここからはオートマチックに断熱材を取り付け金具に敷き込み。
こんな感じで屋外の煙突設置を完了。屋根勾配が4寸で広い屋根だったので施工が容易で助かりました。
後は天井の化粧板を取り付け、室内側固定金具を設置の上、アジャスターと煙突の心を合わせて接続します。
煙突の接続には位置の微調整とレベル合わせが必須ですが、脚の底面にレベル調整ボルトを備えているので簡単に水平を合わせる事が出来るのと床面の微調整には軽い力で滑る様に細工しているので以前に比べて楽にセッティング出来るようになりました。
レクチャー
全ての設置が完了した後は施主様はメンテナンス方法と燃焼のレクチャーを行います。
どちらも機種選定以上に導入してから大切な情報なのでしっかりと時間を確保して話を聞いて頂いております。
火をつけると説明出来ないので点火の前に、燃焼室内部、煙突ジョイント部分の分解、本体内部のお掃除を説明してから点火します。
焚き付けの薪の火付きが良かったので何の問題も無く、勢いよく炎が立ち上がります。
その後、オーブンの温度計が150度になるまでは全開で一気に昇温します。
薪ストーブは本体が暖まって熱エネルギーを貯めこむ事で、ダンパーを絞った巡行運転が可能になるので立ち上がりの時はガツンと温度を上げる操作を行います。
そして、温度が上がって燃焼室内部に熾火が溜まった頃を見計らい追加の薪を投入すれば緩やかな燃焼がずっと継続します。
まとめ
お客様が初めて弊社の工場へ見学に来て下さったのが約半年前の夏頃でした。
当時は構想図の段階で、設計士の先生と打ち合わせをするだけで全く実感が有りませんでしたがあっという間の納品です。
お客様が造園業を営んでいらっしゃるので、レンガも自ら手配した炉台がとてもカッコよかった。
木材をふんだんに使った室内に、黒いレンガと松墨を使いグレーに仕上げた炉台の配色がとてもマッチしてます。
勿論新築の気密が高い住宅なので外気導入をしっかりと設置しました。
本体背面の炉台との隙間に、外部との通気口を事前準備して頂きました。
そして、アルミダクトに炉台の色と合わせた耐熱バンテージを巻き付けて離れて見れば違和感のない仕上がりになってます。
これから新居でずっと家族の暖房器具として活用して下されば嬉しいな。