薪ストーブライフ38号に掲載されました。
今日は薪ストーブに火をつける事無く1日を過ごす事が出来ました。日中は動き回ると少し暖かく感じる陽気で、もう今シーズンの終了を感じます。
そして今月はヒミエルストーブにとってビッグニュースが有るのです、それはと申しますとタイトルにもある通り薪ストーブライフ38号に掲載されました。
愛読していた雑誌に掲載された偶然
全くのビギナーの時から書店で目にしたときにいくつか購入して参考になる情報を貰っていました。自分の知らない蓄熱型ストーブや煙突の種類など多くの事を学べました。
当時は雑誌に掲載されるなんてものすごく遠い世界だと思っていたし、自分が納得のゆく製品を開発する事に夢中だったので他の事を考える余裕など無かったと言うのが正直な感想です。
去年の秋から本格的に完成バージョンのヒミエルストーブの納品を始める事ができたタイミングでの雑誌掲載なのでタイミングもばっちり。
去年の4月に北軽井沢の川原薪ストーブ本舗へKD01初号機を納品した時は、自己評価では完成品を納品したつもりだったのですが今振り返ってみると詰めるべきポイントが沢山ある正に「プロトタイプ」だったと思います。
納品してから第三者のチェックが入った後の改造は本当に白髪が増えそうなくらい難題でした。一番厄介だったのは、空気の供給ラインの変更と煙が発生しやすい構造の改良でした。
特に煙が出なくなるまでに時間が掛かる原因を特定出来たのは、千葉県からのお客様が煙突を横から出せますか?とご相談頂いて実験した事により偶然発見できたのです。
一事が万事、考えても分からない事はとにかく当てずっぽうでも良いので改善策を実行し現状との比較を積み重ねて行くしか前に進まないと思ったのもこの頃からです。 今では少しだけ気軽に行動できるようになってきたから、納品時の移動をもっと楽に出来ないかと考えピケ足場を利用した運搬台車を考案中です。
取材
工場へ取材に来て下さったのは残暑が厳しい2019年の9月。
3種類のストーブ全に火をつけてじっくり見学頂きました。
まとめ
今回掲載されたのも多くの人との出会いが積み重なって実現しました。
少し古い本になりますが今でも私の本棚に並べている「データの見えざる手」によれば
「運も実力のうち」と言う言葉がある。本章で述べてきたことを振り返ると、むしろ「運こそが実力そのもの」だ。運と言う確率に支配されることが人生にも仕事にも存在する。これは誰にも否定できない。
むしろ運の要素がなく、機械的にできることは、一般には付加価値が低いことだ。それらは、今やコンピューターが処理するか、低コストの新興国で行うのが経済的になった。
我々が日本で担うべき仕事は、ほぼすべて運をいかに制御するかが成否を決める。
出展:データの見えざる手 (著者) 矢野和男 P173より一部抜粋
薪ストーブ事業を始めてから、特定の法人を顧客にしていた時とは全く比べようもないくらい多くの人と出会う事が出来ました。
そして現在の僕が有るのは、出会った方々から多くの刺激を頂いたお陰なのは間違い有りません。
ヒミエルサイクロンストーブを最初に納品したのは2018年の3月です。恥を忍んで告白すれば、当時の私は自分の製品に自惚れていました。
しかし幾つもの現場を経験する事により、自分の製品はお客様のご希望を叶えるツールの一つであって提供すべき性能が一定の閾値を超えているのであれば、自分のスキルは顧客が求める物を提供する為に使うべきだと腹の底から感じるようになって来たのです。
以上の様に、多くの出会いが製品性能の向上と僕自身の刺激になったのは間違いないのでこれからも意欲的に新たな出会いに向き合って行きます。
今まで出会った方々に感謝!