全ての部品を組み付け最終チェックを行う
先ずは結論から言うと
過去に作った全てのサンプル品を凌ぐいい感じに仕上がりました。立ち上げから巡行運転まで全てのパートで全く違和感を感じないです。
今シーズン注文頂いているお客様へ、この製品をお届けしてどんな感想を持っていただけるか楽しみです。
冒頭の3行で言いたいことを言ってしまったので、お忙しい方は読むのを終えてもらっても結構です。
初回テストの記事はこちら
全ての部品を組み付ける
前回のテストは、遮熱版を止めるネジ在庫を切らしてしまったので底面の遮熱版や外気導入口等を取り付けない状態での試運転でした。
日を改め、すべての部品を準備した後に最終チェックを行いました。
時間は有限なので何回もチェック事は無くて、通常燃焼チェックは2回行います。
先ず1回目で塗装を焼き固め2度目が最終確認で、初回の灰の状況を確認し各部の操作がしっかり効くかテストします。
1回目のテストで問題が無いことは確認済だから、軽い気分でテストに挑むことが出来ました。
今回はいつもと趣向を変えて、大きめの薪を投入して長時間燃焼するか確かめて見ました。
長時間燃焼を狙って大きな薪を投入すると、一見薪が長持ちしそうに思うんだけど現実は反対の事が多いです。
何故なら、大きな薪を投入すると燃焼室の温度が下がってしまい煙がモクモク発生してよく燃えません。
対策としてダンパーを開けて火の勢いを大きくすれば何とか燃えてくれるけど、そうすると大きな薪といえども早く燃え尽きてしまいます。
大切なのは適切な太さの薪を使うのが一番理にかなっていると言うことだと思ってます。
そして、私が考える理想的な薪の太さは500mmペットボトルくらいの太さです。
そのようなセオリーを無視してジャンボサイズの薪を投入するのには理由があって、
倒木してから時間が経過して乾燥してしまい、硬すぎて手じゃ割ることが出来ない大きな薪も普通に燃焼させることが出来れば便利だと思ったからです。
木が燃えるというのは1本だけじゃ燃えてくれなくて、2本以上の薪が組み合わさって初めて燃えてくれるので、大きめと中くらいの薪を組み合わせ燃焼室へ投入しました。
そしてテストの結果は、何の不具合もなく大きな薪が端っこからゆっくりと燃焼してくれました。
これで、細割に出来ない節の部分や乾燥してオノが跳ね返されるような硬い木を大きいまま薪として利用できます。
しかし、長時間燃焼を狙うのであれば前述の通り適切な太さの薪を投入してダンパーを絞った運用のほうが燃費が良いです。
テストが終わり、燃え残った燃焼室はこのような状態です。
灰の中にわずかに炭が残る程度で理想的な燃え方をしたと思いました。
まとめ
もう製作者の僕が自己満足の感想文を羅列しても、自画自賛なので書いても仕方ないのですが
過去に散々失敗して苦しい思いをしたので嬉しくなって気に入った部分を文章にしちゃいます。
なんでこんなに高性能になったのか自分でも明確な理由はわかりませんが省燃費で高温を作り出すことが可能です。
とろ火でもダンパーを絞ればオーブンの空間温度が250度まで昇温し、ドアを除く5面の鉄板温度は340度くらいになるし
薪の消費が一般的な薪ストーブの約半分。
簡便に計算すれば、瀬戸内地方で使用すると仮定して、軽トラック1杯の広葉樹乾燥薪が3万円とするれば年間9万円くらいの費用を節約できる計算です。
それを10年も使えば本体に投資した初期費用を十分回収できる計算になり、長期間使うほどにお得になる。
そんな薪ストーブ作りを目指していたし、やっと完成形に近づいたので正直ホッとしています。
そして今シーズン実際にお使い頂くお客様にどのような感想を頂けるのか、不安でもあり楽しみでもあります。