紀州炭焼き職人に燃焼を学ぶ

 

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11月の3連休。台風が続いた10月とは違って過ごしやすく各地でイベントが開催されていますよね。そんな私は11/3日に和歌山県田辺市近野で開催された「まるかじり市」の薪割ワークショップのお手伝いに行ってきました。

誘ってくれたのは、田辺市で炭焼き職人をしている私と同じ歳の土山さんです。

土山さんってこんな人

 突然に田辺市訪問を決定

1月位前だったでしょうか、私が所属している薪割サークルのFBグループページに、土山さんから薪割ワークショップ開催のお手伝いを募集する投稿を読んだんですが、

興味が有りながら家から遠いし、予定もあるし・・・と結局煮え切らないまま「今回は誰もお手伝いも居ないのでワークショップ開催をキャンセルします。」との追加投稿で話は終わっていたと思いました。

しかし、イベント開催前日のお昼に私のメッセンジャーへ「ストーブの受注生産ってしているの?」とのお問い合わせがあったのです。

イベントに興味が有りながら煮え切らなかった私は、イベント開催前日の徹さんからのメッセージを読んだ刹那、眠っていた行きたいと言う希望が目覚めてしまい、即決で現地に行こうと心が固まりました。

私の決意が固まったとは言え、あまりにも突然で相手の都合も有るから電話で訪問の確認をすると思いの外あっさりと「良いですよ」とのお返事を頂いちゃいました。

グーグルマップでルートと移動時間を確認すると約4時間。 

これなら時間に問題無いと判断し、お昼で仕事を切り上げて荷物の準備に取りかかり4時に紀伊田辺市へ向かったのでした。

グーグルマップに行き先をセットしてナビの導くまま家を目指したのですが、途中から車1台分の脇道に導かれ途中の道には民家の気配は一切無く、携帯は圏外、グーグルマップは間違う事もしばしば有るので本当に心細かったです。そしてナビの誘導は間違う事無く、途中高速で事故渋滞に巻きこまれ彼の家に到着したのは21時30分頃でした。 いやー疲れました。

 

炭焼き職人と窯について語り合う

夜分遅くにお邪魔したにもかかわらず、薪でお湯を沸かす五右衛門風呂を初めて体験したり、バーモントキャスティングの薪ストーブで暖をとりながらあれこれ話し込みました。

特に記憶に残っているのは土山さんの炭作りにかけるこだわりです。

素材の仕込みが一番大切

どんな仕事も段取り8割と言われますが、炭焼きとて同じ事だそうです。

山に生えている雑木を仕上がりの形から逆算して切り倒し、大きい物はプレスで割って、細い物は束ねるなどして、窯の熱分布に偏りがあるので

熱の偏差を見込んだ素材の詰め込みが仕上がりを左右するそうです。

極論すると「窯が焼いてくれる」ので、人がする仕事は如何に製品から逆算して素材を用意するかが大切だそうです。

窯にも秘訣が

翌朝、去年炭窯の屋根が崩落し、炎が屋根に燃え移ったので、自力で作り直した炭焼き窯を紹介してもらいました。

何も無い斜面に2トンダンプ50車分、約100tの土を入れて作った自作の炭焼き窯は写真で見る以上に大きかったです。

土留めは周囲で拾った石を積み上げ、フロア高さから徐々に積み上げて、人の背丈を超える辺りからは人力で積み上げた炭焼き窯は壮観です。

運動不足の私には絶対不可能な芸当です。私だったら、絶対レンタルのニッケンで重機をリースすると思います。

窯の内部形状はイチジクを横倒しにした形になっており、窯の上から見ると三角おむすびの形をしていました。

そして高温部分が排出される煙突は直径約50mm位の土管でした。

薪ストーブと同じで、高温の雰囲気を装置内部に滞留させて、温度が高い部分と低い部分の差を作り出し、煙突から排出される引きが強力になる様に作り込まれていました。

ポイントとなる設計のアプローチは薪ストーブで培った私の推測と驚くほど似ており、炭窯や薪ストーブと言う用途は異なれど、効率を求めると同じ原理に行き着くのだと知りました。

高温に暖められた空気は上昇するし、流路を絞ると流れる気体の速度は速くなる。

この2つの原理を上手に組み合わせる事が大切なんです!

できあがりにもう一手間

出来上がって段ボールに入っている出荷前の炭を見せてもらいましたが、太さやお客さんの用途によって細かく分類されていました。

出来上がりを用途により仕分けるのはとっても手間が必要だそうですが、お客様の好みや用途の希望に合わせて柔軟に対応している所がヤマト製炭の強みだと思います。

出来上がった炭は金属の様に硬かったです。

個人で作っているので生産数量に限りが有り、新規の注文は難しいかも知れませんが、ヤマト製炭の炭作りに感動しました。

薪割ワークショップ

11/3日の10時から 今野まるかじり市で、本来の目的である薪割ワークショップのお手伝いを行ってきました。

全くの初心者でも男性の方は皆さん上手に斧を振り下ろしていましたが、女性の方でも飲み込みの早い人は軽々と斧を振り下ろしてパカパカ杉を割っていたので

薪割って力じゃ無くて、コツをつかむ事が大切なのかな?と思いました。

着物姿の女性でも、小さなお子さんでも、気持ちよく割れた時には皆さん笑顔だったのが印象的です。

私も久しぶりに沢山の玉切りを割らせてもらいました。 

以前は力任せに斧を振り下ろしていたのですぐに疲れていたけれど、今は太鼓のバチを振るみたいに緩やかに初速を与え、ヘッドが落ちる力に自分の腕力を添えるので去年と比べ疲れが少なかったです。

まとめ

手作りの炭窯を見学できる機会がとっても勉強になりました。

イベントには軽トラの荷台に土で作ったピザ窯をのせたお店が出店しており、すばらしい発想に感心しちゃいました。

感心するだけで無く、自分でもトラックの荷台に脱着可能なピザ釜を作りたくなったので今材料の調達先を探しています。

いつもの知っている範囲で行動するだけで無く、知らない所に行ってあれこれ刺激を貰って本当に充実した2日間でした。

徹さん、ミヨさん、ジンさんお世話になりました!

 

 

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