ヒミエルストーブ

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そして私のストーブ煙突は、未だシングルです。

 
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燃焼実験は失敗の連続

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2年以上前につくった薪ストーブ実験の失敗した写真です。右の燃焼室で火を焚き、左から排スムーズに排気すると思っていました。見た目の話は一旦保留し、構造の理解のため廃品を集めてともかく火をつけてみました。

結果は、全く燃える事無く鎮火して終了! あれれ、想像ではグオォーと強力に燃えるはずなのに、結果は真逆。トホホでした。

いまとなっては思い出の一つですが、当時はこの装置が成立するかどうかの知識がまったくありませんでした。

薪ストーブ製造の経験が無い中、ネット上にたくさんあるお手本を参考にせず、自分なりにロケットストーブを作って見たけれど、失敗の連続で製作意欲をなくしてしまった。そりゃ、原理原則を無視した当然の結果なのですが、沢山失敗したからこそ、なぜそうなるのかと言う理由を追い求めたくなりました。

貧乏ストーバーには2重煙突は高嶺の花です

ストーブ作りをはじめた当初、実際目に触れる本体の構造ばかりに頭を悩ませ、今でもそうだが煙突はシングルのまままです。本体は目に触れるのである程度の投資を納得する事ができるけれど、重要性を理解できていなかった煙突に本体と同じくらいの出費をためらっていました。

今は、煙突の重要性を理解出来ています、しかし日本製の高性能煙突の導入は値段がネックで導入をためらってしまう。性能は良いでしょうが、値段も良い!私以外にもそのような理由で薪ストーブ導入の壁を感じている方は多くいらっしゃるのではなかろうか。

燃費を犠牲に、とにかく燃焼させて運用する

私が最も強く感じるシングル煙突の不満点を一つあげると、煙突の引きが弱いので燃焼ピークを過ぎると炭がたくさん炉内に残ってしまう。寒い日なんか暖かくなりたいので、たくさん薪を投入すると、炉内に燃え切らない炭がじゃんじゃん溜まっていくので、どうしたら良いか悩んでいました。 

一つの解決方法として七輪を参考に、炉内の底部分から過熱された空気が底にたまった炭へ吹き込むような形状にした所、燃費が良くなる訳では無いですが、燃え切らない炭が底に溜まる現象は解決できました。

そのような火床(ロストル)形状は、ストーブの立ち上がりも速く、1次空気のコントロールも簡単にできるので大変重宝します。今まで、ストーブ本体でシングル煙突の弱点を克服出来ないかとあれこれ試したけれど、ロストル形状での対応以外クリティカルヒットのアイデアが浮かんでこないので、今後の展開を考えてみました。

1) 自作で2重煙突を作る。 ホンマの煙突でも、ステンレスのスパイラルダクトでも良いので2重にして間に断熱材を充填する。簡単な工法として、内側はステンレスのスパイラルダクト、外側はアルミのフレキダクトで中にキャスタブルとパーライトのミックスを流し込む。途中の保持にはスパイラルダクトのブッシングに寸切りボルトで保持かな。 導入コストは抑えられるけれど、手間を考えると、さてやるか、と言う気分にならない。

自作2重煙突の話はこちら

2) ロケットストーブを作る。今はこの線で試作を展開し、新しい経験をたくさん積んでいこうと思っている。 ロケットストーブって一体何なの?と言われても、たくさん種類があって一言で、「これです」と言える定義を見つける事が出来ていない。しいて言うなら「ストーブ本体で大きな温度差が発生するようにしている装置」である。 今思いつく、ロケットストーブのメリットは、薪の消費が少ない。ストーブの立ち上がりが速い。ストーブで発生した熱量の多くを室内の暖房に使える。本体で強力な吸排気を可能にしているため、シングル煙突でOK。壁出しの煙突レイアウトでOK。と多くのメリットがあるように思える。

ロケットストーブの話はこちら

オーロラ燃焼についての助言

前回の投稿のあと、尊敬する技術者様より大変参考になるコメントを頂きました。備忘録に転記しておきます。

『薪が燃えるんじゃないんですよね。薪から出るガスが燃えているわけで。そのままの条件良ればガスがずっと燃え続け炭になります。ただ、ガラスは汚れやすいですが。肝心なのは、内部を冷まさない事と、一次、二次共に冷気を使用しない事だと思います。
昔の木炭自動車などと同じか、近い感じではないかと思います。オーロラは別としても、ダンパーを絞れば、同じように一次空気を全開にしていても消費空気は少なくなります。一次以外の高温の部分から温風を送れば高圧なら吹き出すような燃焼、低圧ならオーロラのような燃焼になります。炉内が高温になっていれば、ごく少量の空気でも燃焼は起きるので、吸気量は少なめが良いと思います。自分の製作しているストーブは、大量に二次空気を送らないですが条件が揃えばたとえシングル煙突のみでもオーロラは起きます。』

貴重なご指導ありがとうございます。木を燃やしながら、発生する木質ガスを燃焼させるから囲炉裏よりストーブが暖かいのですよね。

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Comment

  1. soil hand works より:

    はじめまして、soilともうします
    私も今薪ストーブを自作してまして、一号機を燃焼させながら、ブログを拝見して、参考にさせて頂いております。

    私は一号機は失敗に終わりそうで凹みっぱなしなのですが、
    勝手ながらこちらのブログを励みに頑張ろうと思います。

    • Seiji Nishioka より:

      soil様 コメントありがとうございます。私も失敗の連続でしたが、そのお陰である程度の原理と法則をつかんだ様に感じます。失敗を糧に、次作がより良き物になりますように。

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