薪ストーブの特許について考察する
私もHPに特許申請中と書いていますが、特許って奥が深くて面白い。
そんな私が特許を申請する中で身につけた特許戦略を書いてみます
まずは検索
いの一番にj-platpatと言う特許検索サイトで気になる特許を検索しましょう。
そうすると、ネット上で有名無名にかかわらず、色々な特許がヒットすると思います。
私の場合主に薪ストーブに関して特許検索するのですが、一番大事なのは「請求項」この1点にです。
特許取得済みと言っても、請求項に記載されている範囲でしか権利が主張出来ないので、同じ様な商品を開発する場合はしっかり請求項を読み込むことが大切です。
私は読書が好きなので、色々な人の特許を読みあさりましたが、直接的に薪ストーブに関しての検索よりも産業用バーナーや焼却炉系の特許の方が参考になりました。
検索しても、請求項を読み込み効果の意図を考える事が面白いです。
本人か代理人かで分かれる命運
特許を読み込んで痛感するのが、如何に自分の権利範囲をしっかりと文章化する事が大切かと言う事でしょうか。
本当にすごい事なんですが、本人申請でしっかり権利化されている方もいらっしゃいます。
しかし、私は代理人の弁理士を選任しました。
弁理士費用は掛かりますが、やっぱりプロの腕に頼る所はきっちりとお願いした方が心強いです。
とくに権利範囲の請求は自分でやると商品そのものに近い請求になってしまうのでどうしても権利範囲が狭いのが実情だと感じます。
権利範囲は言葉で設定するので、権利範囲と効果がイコールで結ばれる訳でも無く、また請求範囲が実物に近い形状で申請するとあっという間に権利範囲を微妙にずらしてクリアランスが可能になります。
私は特許の請求項を読み込んで、原理を利用しつつ請求範囲をクリアランスする方法を考える事が好きと言いましょうか、楽しさを感じます。
たとえば、「半円の先に検出用の突起がある」などと記載されていたらその形状を変えてしまえば良い話だし、効果が一緒なら形状を微妙にずらして権利範囲をクリアーする事なんてあっという間に出来ちゃうから、形で攻めるのは非常に怖い。
それに対比して、プロにお願いする場合は、まず製造業に強い弁理士さんの選任が一番の仕事だと考えます。
一番最初に行う仕事が一番大切で、しっかりした弁理士さんを選任できれば仕事の5割は終わったも同義です。
そのあと大切なのは、自分が発明した物の効果や進歩性をしっかりと代理人に伝えきらなければなりません。 自分はわっかったつもりでも、代理人に予備知識が無ければ全く分からない話なので、しっかりと確認しながら発明内容を伝える事が大切です。
私の場合、図解や文章で資料を事前に作り発明の意図を弁理士の先生にお伝えしました。
特許って面白い
プロの弁理士さんにお願いして一番よかったのは拒絶通知の対応でしょうか。
特許は申請しても終わりで無く、
申請)書類提出
審査請求)提出した書類を読んで貰う
その後約7~8割は先行特許に引っかかり申請が拒絶されるのですが、ここがプロの腕の見せ所で有り、素人じゃ太刀打ち出来ないポイントだと思いました。
私の申請も先行特許に引っかかる部分がありましたが、良い感じで切り抜ける事ができると思います。
私の請求項は実物ではなく、仕組みなので権利範囲は実物よりも広いです。
そして、全く意図していなかったのですが、誰もが知る特許を全く異なるアプローチでクリアランス出来る事に気付きました。
権利範囲で構造のパターンを組み替えることで、効果の出力を変化させる事が出来るのが面白い。
私の特許申請はあと1年ぐらいで公開されるでしょうか、それまでに色々テストしてみようと思います。